歯科衛生士 2024年8月号
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1252抜歯後はどうしても食生活が偏りやすく、患者も何を食べていいのかわからなくなるため、避けたほうがいい食事やおすすめの食事をアドバイスしている。当院の管理栄養室。体成分分析装置InBodyで体重や筋肉量、身長などを計測したり、ヒアリングを行ったりしている。全身の健康をサポートしたい! 歯科医院で管理栄養士との連携を始めた経緯は、患者さんの歯を治し、バランスの良い食習慣に導き、全身の健康を総合的にサポートするためでした。また、管理栄養士の専門知識を活用し、患者さんの食事や栄養状態を適切に管理することで、歯科治療の効果・成功率を高めるために、院内で管理栄養士との連携を強化することにしました。治療後の食事のアドバイスから食生活のサポートまで行う まず、患者さんの口腔健康状態や治療計画に基づいて、歯科医師と管理栄養士が栄養相談を行い、適切な食事指導や栄養補助食品の提案を行います。また、歯科治療後の食事療法や栄養補給方法についてもアドバイスをさせていただいています。さらに、歯科治療における栄養面での課題や改善点を歯科医師から管理栄養士に共有し、患者さんの健康状態を総合的にサポートしています。 最近では、外来でも口腔機能障害や嚥下障害の患者さんは増えてきているため、従来の歯科治療だけではなかなか食生活などの改善につながらないケースも少なくありません。そのため、私たちはそのことを理解したうえで、自分たちが治療を行った歯で患者さんが何を召し上がっているのかつねに把握し、もし召し上がっていないのであればきちんとフォローする必要があると考えています。管理栄養士との連携を始めた経緯管理栄養士のかかわりかた情報をスムーズに共有するためのシステムを整えて、連携を強化

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