歯科衛生士 2月
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組むことから始めよう! 前回は、ただ漫然と歯周治療をしていたのでは結果は出ないことや、歯周基本治療の本筋(左図参照)に添って歯科医師と歯科衛生士が協働して治療を行っていくこと、そして各治療段階で両者がともに患者さんの情報を共有したり、お互い学びあっていくことが大事というお話をしました。それによって、歯科医院として、歯周治療をつうじて歯を残すという力が発揮できると考えるからです。 その次の段階として、今回は、歯科衛生士としての臨床力をあげるために「1症例にじっくり取り組むこと」の意義を読者の皆さんにお伝えしたいと思います。ひとつひとつの症例をていねいに見るというのは、「この人はこれからどうなっていくのか」「なぜうまくいかなかったのか」「どうして改善されたのか」ということを、毎回毎回考えながら進むことです。症例にじっくり取り組むことで、「症例を見る目」が育ってくる。そうすると、おのずと結果が出るようになってきます。 そこで、歯科衛生士6年目の百田さんが、先月述べた歯周基本治療の本筋に添って取り組んでこられた症例をもとに、最初の一歩をふみだすために重要なことを皆さんにお伝えしていければと思います。各段階で「じっくり取り組む」というのはどういうことかを感じていただければ幸いです。はじめに[症例提供]百田理恵子さん小林歯科医院・歯科衛生士歴6年目症例プレゼンターはこの人!私は現在、約200人のメインテナンスを担当しています。患者さんごとのプログラムやケア計画を自分で立て、カンファレンスを受けながら治療に入っています。技術はもちろん患者さんを診る目を磨くため、日々勉強中です。症例に取り組んでみて一言 初診から再評価まで、患者さんの歯周治療に取り組んでみました。なんとか結果を出すことはできたと感じていますが、ゴール設定や問題点を考えていく際に、まだまだ自身の経験不足と未熟さを感じました。どういうところに重きを置いて目を向けられ、考えていかれているのかを、先輩歯科衛生士におうかがいしたいと思います。あなたの臨床力を上げるベテラン講師陣!プロフィールは2015年1月号特集をcheck!品田和美小林明子安生朝子15歯科衛生士 February 2015 vol.39
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