歯科衛生士 2015年3月
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シェーグレン症候群は自己免疫疾患である膠原病の1つです。自己免疫疾患とは、本来は体を守るための免疫機構が誤って自分の体に障害を与えてしまう病気です。シェーグレン症候群では、唾液腺や涙腺などの外分泌腺が臓器特異的に障害を受けるため、それによってドライマウスとドライアイを引き起こすという特徴があります。また、シェーグレン症候群は自己抗体産生や多彩な全身性病変を発症することがあるという特徴もあり、一部の患者さんでは、悪性リンパ腫などが発症するためにリンパ増殖性病変とも考えられています。 羅患者の男女比は約1:15と圧倒的に女性に多く、更年期前後の女性に多く発症します(図1)。日本には約50~100万人の患者さんがいると推定されていて、有病率が0.03%程度の、決してまれではない疾患です。図1 シェーグレン症候群の発症年齢と性別(人)(文献2より引用改変)シェーグレン症候群とは?60010152025303540455055606570758085(歳)5004003002001000男性女性71歯科衛生士 March 2015 vol.39
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