歯科衛生士 2015年7月
6/8

説明力アップ特集歯周病と全身疾患 歯周病と全身疾患 歯周病が原因で他の病気にかかりやすくなるのか、また、その逆もありうるのか。患者さんに聞かれて困ったことはありませんか? 歯周病と全身疾患との関係については、この20年、国内外で盛んに研究が行われており、そのメカニズムが少しずつわかってきています。そこで今回は、歯周病に関連があるといわれている全身疾患と歯周病との関係について、最新の研究結果も交えながら疾患別にまとめました。患者さんの歯周治療に対するモチベーションを上げるためにも、全身疾患との関係を説明できるようになりましょう。患者さんのモチベーションUPのため 歯周病と全身疾患については、「歯周病とからだ全体に関係があるということは、はっきりわかっています」と言うことができます。しかし、個々の疾患と歯周病との関係性については、はっきりわかっているものとそうでないものがあります。また、疾患や歯周病の重症度、患者さんの年齢・生活習慣・体質によっても異なりますから、「○△さんの病気が歯周病のせいなのかどうかは、実際に歯周病を治療してみないとわかりません」としか言えません。 それよりも、その患者さんが関心を持っている疾患に的をしぼって、なるべく話を広げすぎずに「この疾患と歯周病の関係性については、こういうことまではわかっています」と説明してください。 いずれにしても、歯周病が予防・治療できる病気であることは、重要です。「お口の健康を改善することで、全身にも良い影響があるかもしれない」と患者さんに伝えることは、モチベーションを上げるために役立ちます。「今わかっていること」と「関連の可能性」を分けて説明しよう簡単に簡単に詳しく詳しくも!も骨粗鬆症の人は歯周病になりやすい骨粗鬆症P.69歯周病の治療で関節リウマチが改善?!関節リウマチP.72図1 関節リウマチ患者の手指と口腔(資料提供:小林哲夫先生)歯科衛生士 July 2015 vol.3966

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です