歯科衛生士 2015年7月
8/8

全国縦断!地域の病院と歯科医師会との連携により、地域の病院と歯科医師会との連携により、歯科衛生士が大活躍できる!歯科衛生士が大活躍できる!55シシーームムレレスス診診療療青青森森県県・・十十和和田田市市医科からも期待!シームレス診療におけるシームレス診療における歯科衛生士の役割歯科衛生士の役割訪問歯科診療をはじめ、地域におけるシームレス診療では、歯科衛生士の皆さんの存在が非常に重要です。歯科だけでなく、医科からも熱い視線を送っています。米永一理 東京大学医学部附属病院 元・十和田市立中央病院 医師・歯科医師 十和田市立中央病院では、国の政策もあり、地域の基幹病院でありながら、積極的に訪問歯科診療を行っています。対象となる患者さんは全身疾患を有しているため、多くの場合において医科との連携が必須です。医科歯科連携を有効にすすめるためには、医科・歯科ともにできるだけ手間をかけず、スピード感をもった対応が求められ、シンプルな連携体制を整える必要があります。 シームレス診療においては、口腔ケアの質を分析し、適宜改善していくことが必要となります。そこで参考となるのが、口腔ケアを3つの段階に分けて考えることです。医科歯科連携のリーダーは、歯科衛生士や看護師!口腔ケアを3つの段階に分けて考えよう! 当院のある上十三地区では、「十和田モデル」(P.78図1)をもとに、上十三歯科医師会と当院の地域医療連携室で連絡体制を一本化しています。また当院では、医科歯科連携において、あくまで医師・歯科医師でなければできないこと以外は、歯科衛生士や看護師がリーダーとなり、自主的に決定し進行してもらっています。実際に日々の口腔ケアを行う患者さん本人や家族、介護士、看護師に対して、歯科衛生士や歯科医師がアドバイスや情報提供をし、口腔ケアのしかたを教える段階。これにより、患者さんの口腔ケアが向上し、口腔ケアのしかたを学んだ家族や医療スタッフの口腔ケア技能も向上する。システマティック口腔ケア第3段階マネジメント口腔ケア第2段階口腔ケアを行いやすいようなシステムをつくったり、整えたりする段階。たとえば、在宅に移行した場合に必ず歯科、および口腔ケアの介入が可能な医療制度の構築や、効率的な口腔ケア用品の開発、口腔ケアをあまり必要としない食品の開発などが挙げられる。この第3段階を目指して、口腔ケアを浸透させていくことが重要!歯科衛生士や歯科医師が中心となり、直接的に口腔ケアを行う段階。診療報酬上においても週1回程度が限度であり、日々のケアを補足するものにすぎない。プロフェッショナル口腔ケア第1段階患者87歯科衛生士 July 2015 vol.39

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です