歯科衛生士 2016年2月
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5,00010,00015,00020,00025,00030,00035,00040,000(人)子どもの を引き出すフッ化物応用のアプローチ“やりたい!”図6 岐阜県歯科医師会で作成したリーフレット図7 岐阜県におけるフッ化物洗口実施人数と施設数健康教育に力を入れて取り組み始めた2004年を境に、フッ化物洗口の実施人数および施設数が急増している。(資料提供:磯崎篤則教授) そこで、岐阜県歯科医師会と朝日大学では、2004年にフッ化物に関するリーフレット(図6)を作成して配布し、学校歯科医を含めてフッ化物に関する知識の周知を図りました。さらに、県教育委員会の協力を得て、県内の保健主事、養護教諭等の研修会で、歯科保健教育の重要性とフッ化物の話をさせてもらい、学校関係者の理解を深めることに努めました。 このような県歯科医師会と大学の協力により、県内でフッ化物洗口を実施する児童・生徒数は飛躍的に増加したのです(図7)。こうした健康教育をふまえたフッ化物応用の成果もあり、現在、岐阜県における12歳児の1人平均DMFT指数は全国でもトップクラスになっています。健康教育により、フッ化物応用の効果を上げることに成功!子どもたちがフッ化物洗口する際に筆者が伝えている言葉があります。“毎回ブクブクしているだけだけど、その小さな努力はこれからのお口の健康を獲得するための行動なんだよ。今の小さな努力で、大人になった時の健康を貯金しているんだよ。”After10050150200250300350400(施設)(年度)00199820002002200420122010200820062014施設数人数施設数人数2004年を境に、急増!35,441人3,520人3,232人192施設28施設32施設図5のアンケート結果を受けて、フッ化物応用を推進するために必要な知識(自然界や食物、ヒトの体にフッ化物がどれぐらい含まれているか、フッ化物のはたらき・役割)、むし歯予防のための3つの応用法(洗口法、塗布法、歯磨剤)などに関する内容を盛り込み、学校歯科医や養護教諭、保護者にもわかりやすく、教育的効果の高いリーフレットを作成した。BeforeAfter25歯科衛生士 February 2016 vol.40
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