26Part1エアポリッシングのエビデンス 2022P.28Part2エアポリッシングを臨床で使いこなす 歯周治療において歯科衛生士が重要な役割を担う、ペリオドンタルサポーティブセラピー(SPT)、SRPといった非外科的歯周治療には、ハンドスケーラー、音波・超音波スケーラーを用いることが主流となっています。一方で、これらの方法は、軟組織、硬組織に損傷を及ぼしてしまう可能性が報告されています1。そのためSPT時には、バイオフィルムのみを除去し、根面に損傷を与えない方法がより好ましいと考えられます。そのような侵襲の少ない治療方法として近年注目を浴びているのがエアポリッシングです。しかし、エアポリッシングについてまとめられた書籍は未だ少なく、臨床の現場では、より詳しい情報がほしいと思いながら使用しているユーザーも多いのではないでしょうか。そこで本項では、エアポリッシングのエビデンスについて解説を行いたいと思います。 これまで筆者らは、歯科衛生士として、多量に沈着したステインの除去や、補綴装置周囲のケア、矯正患者さんのバイオフィルム除去に悩まされてきました。時間をかけて一生懸命歯面研磨を行ってきましたが、定期的に来院される患者さんの口腔内に、初診時よりステインの付着が多くなっていると感じたこともありました。患者さんに喜んでいただけるようにステインを除去した結果、オーバートリートメントにより、歯面に細かい傷を作っていたこ辻 翔太、辻 香織特集&エビデンスの現在地 メンテ活用術パウダーを使ったメインテナンスエアポリッシング
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