歯科衛生士 2022年9月号
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2329見る力をつけ、その患者さんに響く表現で必要な知識を伝えること、つまり、先ほど述べた、患者さんの心を動かすことだと感じています。心を動かすためには、知識の引き出しを多く持っておく必要があることは言うまでもありません。 口腔二大疾患であるう蝕と歯周病は、患者さん各々の生活習慣や家族構成、生活環境、経済的背景、歯科の受診状況、健康に対する知識や価値観など、さまざまな要素に大きく影響を受ける疾患です。つまり、私たち歯科衛生士には、口腔という狭い視点だけでなく、こうした患者さんの背景を知り、患者さんを全体で見るという広い視点が必要なのです。歯科衛生士一人ひとりが患者さんを全体で見る力をつけ、患者さんに応じたアプローチをすることが患者さんの口腔の健康につながると思っています。 今回は、筆者の歯科衛生士人生における経験から学び実践している「患者さんを全体で見る」ためのヒントのうち、初診時に患者さんとお話しする前に得られる情報収集に絞ってお伝えできたらと思っています。Illustration:キムラみのるSeptember 2022 vol.46奥山洋実Hiromi OKUYAMA有田歯科医院[東京都]歯科衛生士歯科衛生士スタディグループ奥山会主宰をチェック!P.36・37参照問診票をチェック!P.34・35参照待合室でのようす まずココを見てから話してる! に差がつく

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