歯科衛生士 2022年9月号
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●患者さんがう蝕は何が原因で起こるのかについて知る(う蝕の知識)●カリエスリスクを改善するために患者さん自身が何をすべきかを知る●情報を得た患者さんは行動を起こしやすくなる●セルフケアとプロフェッショナルケアのプラン内容の判断●非切削治療か切削治療かの判断55 カリエスリスクアセスメント(Caries Risk Assessment:CRA)とは、「個々の患者さんが一定期間内にう蝕病変を発症する確率、またはすでに存在するう蝕病変の大きさや活動性に変化が起こる可能性を明らかにする臨床プロセス」と定義されます4。 CRAはただ行うだけでは十分ではなく、下に示すように、情報を患者さんと共有することで患者さんの気づきとなり、さらに治療内容の判断、一人ひとりにあわせた予防プランを考えるための資料となります。CRAを定期的に行うことは、う蝕病変を見つけ出す「Detection」と並んでカリエスマネジメントの重要なステップです。●メインテナンス間隔の決定●患者さんの協力度の確認と評価杉山精一 Seiichi SUGIYAMA杉山歯科医院[千葉県]院長・歯科医師石塚洋一Yoichi ISHIZUKA歯科医師博士(歯学)東京歯科大学衛生学講座准教授Illustration:大野文彰September 2022 vol.46患者さんへの動機づけ臨床における判断の参考にする患者さんにあわせた予防プランの作成リスクの評価アセスメント

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