歯科衛生士 2022年12月号
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●26歳●2018年大阪歯科大学歯科衛生士専門学校卒業●臨床経験年数:6年目●勤務形態:常勤●所属学会・スタディグループ:日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会、日本口腔インプラントMomona Kobata前オーク歯科クリニック[大阪府]歯科衛生士[キーワード] 重度歯周炎、チームアプローチ、非外科的歯周治療今回症例を紹介してくれるのは……年齢、性別主訴歯科的既往歴全身的既往歴喫煙歴30代にしては歯周炎が進行していた患者さん 歯周治療の基本は非外科的歯周治療であり、私たち歯科衛生士がその大部分を担います。しかし、外科的歯周治療の検討が必要な症例では、歯科医師との連携が必須となり、そのかかわり方しだいで治療の結果はいかようにも変わっていきます。 歯科医師には歯科医師の視点が、歯科衛生士には歯科衛生士だからこそ気づける視点があり、ともに重要な気づきです。その情報を共有し、患者さんのために連携することで良好な結果が得られます。重度歯周炎治療は患者さんにとっても、歯科医師や歯科衛生士にとっても長い戦いです。歯科医師、歯科衛生士が個々に独立して動いてしまわないようなシステム、院内環境作りが求められます。 今回、重度歯周炎の患者さんに対し、ステップバイステップでしっかりと歯科医師と連携を取り、患者さんと話し合いながら治療を進めたことで、良好な結果が得られた症例をご報告いたします。 初診は、2020年で当時35歳、男性の患者さんです(表1)。下顎前歯部の破折を主訴に来院されました。歯科受診は小学生ぶりということでとても緊張されており、口数の多いタイプではなく、こ症例をシェアして、ステップアップ!はじめに ─歯周外科ではDHとDrの視点の共有が治療結果にかかわる─85December 2022 vol.46学会、5-D KSG(Kansai Study Group)、ブレイクスルー大阪、スカンジナビアンデンティストリー●医院紹介:Everything for the patient(すべては患者のために)をフィロソフィーとして掲げ、患者に上質な歯科医療を提供できるよう、日々研鑽に努めている。35歳(2020年初診時)、男性下の前歯が欠けた歯科医院に行くのが小学生ぶり特記事項なしなしCase48表1 初診時の患者の基本情報小畑ももなさん重度歯周炎に対して歯科医師と連携を強化し、外科から非外科に切り替えられた症例

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