49March 2023 vol.47Illustration:キムラみのる術を持っていても、どんなに膨大な知識を持っていても、心の成長がともなっていなければ、自分自身がその人に自分の医療を任せることができない、という筆者の考えです。だからこそ、最初に心を整え、その後知識や技術を身につけることがだいじだと感じています。心が成長していないと、教える側も、教わる側も疲弊していきます。 本稿では、その『はち歯科の教科書』の新人教育のいちばん初めの部分をもとに、この春新卒のDHを迎える職場の皆さんへ向けて書きました。教育に正解はありませんが、ひとつの例として参考にしていただければと思います。馬場 聡Satoru BABAはち歯科医院[福岡県]院長・歯科医師特集2はじめに 患者さんのために後輩を教育することはとてもだいじなことです。 DHの皆さんは、DHである前に社会人であり、社会人の前にひとりの人間です。筆者が開業して10年経ちますが、開業5年目の時、人としてだいじなことをみんなできちんと合わせたいと思い、『はち歯科の教科書』という当院の教育用テキストを作りました。心の成長のための項目が主で、内容の8割を占めます。 根底にあるのは、どんなに高い技新人受け入れ準備応援企画後輩指導を担当する歯科衛生士の
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