歯科衛生士 2023年4月号
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[前編]3演者論202文 もしも、自分の伝えたことが一度で相手に伝わったとしたら、嬉しいですよね。けれど、実際には「何度言っても伝わらない」などコミュニケーションの取り方に悩むことも多いでしょう。 コミュニケーションをキャッチボールに例えると、投げる(話す)、受け取る(聞く)、この双方向がうまくいって初めて成り立ちます。とくに「教える」という場面でまず重要なのは、相手が受け取りやすいようにボールを投げることです。 ご自身のスタッフ指導の場面を思い返してみてください。熱血指導や、逆に控えめな指導だと、成長に必要なボールを後輩は受け取れません。「後輩に指導しても響かない」「成長しない」のは、ボールの投げ方に原因があるのかもしれません。 それでは、どのようにすれば良いのでしょうか? コミュニケーションは、相手に合わせて初めてうまくいきます。相手に合わせるには、まず相手を理解する必要があります。 次ページからは、日常であるあるのシーン別に、先輩・後輩が考えていることの違いをふまえて、指導のコツをお伝えします。「後輩って、実はこんなことを考えていたのね」「私の指導のしかた、ここがまずかったのかも?」など何かしらの気づきがあるかもしれません。また、すぐに使えるフレーズも載せていますので、ご自身の日常に合わせて、まずはそのボールを投げてみてください。後輩指導に、ゆるやかでも変化が生まれることを期待しています。Illustration:さかがわ成美柴原由美子Yumiko SHIBAHARA柴原歯科医院[長崎県]歯科医師April 2023 vol.47P.60Scene1:後輩が質問してこないP.62Scene2:指導してもできるようにならないScene3:空気を読んでくれない(後編[次号]掲載)Scene4:わかりやすい報告をしてくれない(後編[次号]掲載)Scene5:ミスが多い(後編[次号]掲載)59まずは、相手を理解することからコツ

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