コロナ禍で矯正治療のニーズが高まる昨今、特に注目を集めるアライナー矯正。他の矯正方法とは違った特徴や適応(限界)、注意点などをコンパクトに解説します。66最終回 アライナー使用中の患者さんが来院した際にチェックすべき項目はいくつか挙げられます。アライナーの適合・不適合の確認については、歯科医師の判断が必要となります。ここでは、歯科衛生士業務として重要である、アライナー アライナー矯正の利点として、可撤式であるため、ブラッシングがしやすいことが挙げられます。とはいえ、アライナー矯正開始前にOHIによってPCR値を低下させていても、油断してアライナー矯正中にプラークコントロールが悪化してしまう患者さんもいます。 プラークが歯面に蓄積したままの状態でアライナーを装着すると、歯面にプラークが密着し、さらに、歯面が唾液に直接曝露されにくくなるため、唾液による自浄作用も低下することから、アライナー非装着時より、う蝕・歯肉炎のリスクが高まると言えるでしょう。とくに、忙しいことを理由に、食後にブラッシングをしないままアライナーを装着している場合には注意が必要です。患者さんにはう蝕・歯肉炎のリスクについて理解してもらったうえで、食後もブラッシングしてもらうよう指導する必要があります(難しい場合は、少なくとも洗口とフロスだけでも行ってもらいましょう)。使用中の口腔衛生指導(OHI)や、アライナーの管理、さらには患者さんのモチベーションを維持するためのポイントについてお話しします。Illustration:コージー・トマト加治彰彦Akihiko KAJI半蔵門ファミリア矯正歯科[東京都]院長・歯科医師第1回矯正治療の方法を比べてみよう第2回アライナー矯正の特徴を深堀り!第3回アライナー矯正のチェックポイント食後は、アライナーを装着する前に必ずブラッシングをするTOPIC今のうちにチェック!アライナー矯正に詳しくなろうOHIのポイントアライナー矯正のチェックポイント
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