歯科衛生士 2023年12月号
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『歯周病学の迷信と真実』から10年関野 愉Satoshi SEKINO日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座准教授日本歯科大学附属病院総合診療科歯科医師迷信急速破壊性(侵襲型歯周炎)と慢性歯周炎の鑑別は重要である真実臨床的には特に重要でないP.26・2724Chapter1 迷信4はじめに 筆者と小牧令二先生との共著である『歯周病学の迷信と真実』(以下、『迷信と真実』)が発行されてから10年が経ちます。当時の趣旨は、歯周病学の分野で根拠なく信じられている学説に関して、エビデンスに基づいて検証していくというものでした。さまざまなトピックに関して掘り下げていくと、かつては科学的裏づけがあったものの、研究が進むにつれて否定されたものが多く、質の高い情報をアップデートしていくことの必要性を再確認しました。 しかし、それから10年です。大きな流れとしては、2017年に行われた国際ワークショップでの新分類の制定などがありました。その他、システマティックレビューやガイドラインなど、質の高い情報源により情報がアップデートされています。その中で、10年前の著書の内容がどれだけ変わっているのか、あるいは変わっていないのか、ある種の答え合わせを含めて論じていきたいと思います。特集1その後どうなった!?歯周病、その後何が

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