1Level20Illustrator:大寺 聡 今から20年ほど前までは、口腔内写真と言えばフィルムを用いた撮影で、画像が仕上がるのに通常1週間、急いでもらっても翌日と、とても時間がかかっていました。画像の良し悪しの判定はピント、画角、構図、色調などですが、撮影後すぐに画像の確認ができなかったため、1枚1枚撮影するのに苦労したそうです。 しかし、現在はデジタル化が進み、現像の必要がなくなり、画像の確認も瞬時にできる便利な時代になりました。それだけでなく、画像の編集や複製などもコンピューターがアシストしてくれるため、患者さんへの説明、経過観察、院内でのシェア、フィードバックなど、幅広く活用できるようになりました。このように、口腔内写真をうまく[監修]岩野義弘Yoshihiro IWANO岩野歯科クリニック[東京都]院長・歯科医師清水里香Satoka SHIMIZU岩野歯科クリニック[東京都]歯科衛生士活用することで、患者さんとの信頼関係の構築や、質の高い医療の提供ができるなど、口腔内写真でしかできないパフォーマンスが可能になります。 一方で、当院へいらっしゃる初診の患者さんの中には「口の中の写真を撮るのは必要ですか?」、もしくは「口の中をカメラで撮られるのは初めてです」とおっしゃる方も少なくなく、患者さん、歯科関係者ともに口腔内写真撮影の重要性をまだ理解していないのではと思うことがあります。また、定期的に撮影はしているものの、難しくて思うように撮影できない、撮ったきりになってしまってどう活用していいのかわからないなど、悩んでいる方もいらっしゃるのではないかと思います。ちょっとしたコツで変わる!規格性のある口腔内写真撮影P.22特集1はじめに今までより、もっとレベルアップ!口腔内写真撮影
元のページ ../index.html#1