歯科衛生士 2024年2月号
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 う蝕予防法を効果が大きいものから順に並べると、「フッ化物の使用≧甘食制限>ブラッシング・フロス=定期的歯科検診」1となり、フッ化物の使用がもっとも効果的です。フッ化物(フッ素)は、う蝕と戦う歯科衛生士の強力な武器になります。何より頼もしいのは、フッ化物は歯のハイドロキシアパタイトを、酸に強いフルオロアパタイトに変えてくれるということです(P.30参照)。 また、“う蝕予防”だけではなく、“削らないう蝕治療”にもフッ化物は使われています。超高齢社会である日本の天野敦雄Atsuo Amano大阪大学大学院歯学研究科予防歯科学講座教授歯科医師悩みは、増え続ける高齢者の根面う蝕です。フッ化物はエナメル質だけではなく、根面う蝕の予防と治療にも役立ちます。フッ化物を使用することで、歯科衛生士はう蝕の予防だけでなく、治療にも貢献できるのです。 さあ、今すぐフッ化物応用の情報をアップデートしましょう。そして、フッ化物配合歯磨剤、フッ化物洗口、フッ化物歯面塗布、という3つのツールをうまく組み合わせてう蝕を撃退できる歯科衛生士に変身してください。Illustrator:石山綾子28特集1フッ化物はう蝕予防・治療のマストアイテム基本から最新情報までこれでわかるフッ化物応用

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