歯科衛生士 2024年4月号
4/9

4901020304075歳~50607065~74歳8090100(%)20~64歳~19歳April 2024 vol.48 根面う蝕とは、歯肉が退縮して露出した根面に生じたう蝕です。歯肉が退縮して根面が露出しない限り根面う蝕は発生しないので、歯周病やその治療との関連性が高く、年齢とともに増加していきます。 2019年には高齢化率が28%を超えたので、超超高齢社会になったと言ってもよく、さらに今後も40年は上昇を続けると予測されています1。現在、歯科診療所を受診する患者さんの45%が高齢者ですが、50%に達するのは時間の問題です(図1)。したがって、歯周病の定期管理と同時に、根面う蝕の予防や進行抑制が日常歯科臨床の多くを占めることになり、歯科衛生士の活躍の場が増えることは間違いありません。また、口腔機能維持・回復を通じた健康寿命の延伸に歯科医療の果たす役割は今後ますます大きくなっていくことでしょう。図1 歯科診療所の推計患者数の年齢別構成割合の年次推移1987年1990年1993年1996年1999年2002年2005年2008年2011年2014年2017年2020年厚生労働省の患者調査2(3年に1回実施)をもとに作図した。2020年の高齢者人口は1985年からの35年間で2.9倍増えたのに対し1、歯科診療所を受診した高齢の患者が占める割合は1987年からの30年間で3.7倍増加した。2020年に高齢者の割合が若干減少しているのはCOVID-19の影響と考えられる。増え続ける根面う蝕

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る