第10回そのワザだけでどう変わる? 次のページへ!※本連載で示すスライドはすべて掲載許可をいただいています。Illustration:すぎやまえみこ北折 一Hajime KITAORI健康演出アドバイザー元NHK「ためしてガッテン」演出担当デスク1987年NHKに入局。1995年「ためしてガッテン」立ち上げに参加。以来18年間同番組の制作を続ける。2013年にNHKを退職後、健康演出アドバイザーとして主に健康教育分野で「人びとのよりよい生活のお手伝い」を目指し、講演・執筆活動を行っている。小社刊『歯科衛生士ブックレット Vol.1 説明のプロに聞く! メインテナンスの重要性をわかってもらうには!?』は、Amazon部門別で3ヵ月第1位を記録。May 2024 vol.48 バックナンバーをお持ちの方は本誌2023年11月号(連載第4回)を再読されるとより理解度が高まると思いますが、しばらく中断していた「パワポ作品の組み立て論」の再開です。あ、手もとにない人も大丈夫。11月号の概要を簡単に言うならば、こーゆーことです。 およそ人間は「情報を受け取るか受け取らないか」を、理屈で考えて判断するなんてことはぜ~んぜんやってなくて、ほぼすべて「感情・感覚」で決めてます。なのに「こちら側の理屈」でこしらえてどーすんの? 「教えるべきこと」をただ並べとけば、「そうか、自分の知識不足のせいでダメだったんだ。ちゃんとやります」と行動変容しますか? なワケないでしょが。相手の感情をコントロールしながら伝えるのが大鉄則で、それを上手に実現させるための「ガッテン流・文法」があるのですよ。左下に示した内容です。 18年間も高視聴率を稼ぎ続けて効果が実証されてる方法論ですからね。ちなみに、「共感」は通常の医療面接では「相手の気持ちに寄り添ってさしあげる」ですが、この場合はそうでなく「相手の気持ちの中に『共感』を植え付ける、ないしは引っ張り上げる」ことをいいます。「相手に情報を受け取ってもらうためのテクニック論」ですからね。 で! 本日はそれを詳しく……語る前に、それ以前の大問題を徹底解説します!伝説の番組の元名物ディレクターが教えるパワポ講座。「健康教室編」に続く新シリーズでは、チェアサイドで患者さんにワンポイントでお伝えする短い作品を斬っていきます。30分の講演でも3~5分の症例発表会でも、そして目の前のただ一人の患者さん向けのちょっとした説明でも、ほとんどの人がやらかしちゃってる大問題があるのです。それってなーに?77ガッテン文法①共感②なんだろー感③納得感④お得感“もっと伝わる”どう見せるかよりも、どう組み立てるか。そして……「それ以前」の大問題
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