キーワード MFT、口腔筋機能療法、Invisalign、アライナー矯正治療、口腔筋機能障害(OMD)、低位舌、舌突出癖、口唇閉鎖不全、習癖し、安定的な治療結果を得ている。 本稿では、MFTを矯正歯科治療に取り入れる際に当院で行っている取り組み、およびMFTを併用した症例について、アライナー矯正治療を中心に報告する。 歯列は舌・口唇・頬などの口腔周囲筋からつねに影響を受けている(図1)1,2。そのため咀嚼・嚥下・発音・図1 口腔周囲筋と歯列の関係性。歯列の外側からは頬筋や口唇、内側からは舌が歯列に対して圧力を加えている。 舌筋口輪筋[参考文献2より引用改変]頬筋機構頬筋東野麻衣[東京都・神保町矯正歯科クリニック] 不正咬合の改善を目的とする矯正歯科治療にとって、患者の不正咬合の原因を形態と機能の両方の観点から判断し、これを考慮した治療計画を立案することは、治療および治療後の安定のために重要である。矯正装置で歯列不正が改善されても、その後の口腔機能の状態や生活習慣によって後戻りや新たな不正咬合を招くようでは、治療の効果が失われてしまう。 そのため矯正歯科治療を行う歯科医療者は、口腔周囲筋の機能改善を目的とする口腔筋機能療法(oral myofunctional therapy、以下MFT)が必要な患者を見出し、対応する必要がある。なかでも、アライナー型矯正装置は口蓋を覆わない形態であるため、治療初期から並行してMFTを進めやすいというメリットがある。そのため当院では、アライナー矯正治療を行う患者に対して小児・成人を問わず積極的にMFTを実施89東野麻衣 Mai Higashino, D.D.S. 神保町矯正歯科クリニック 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1丁目10-1 IVYビル3階 連絡先 E-Mail: info@jimbocho-ortho.comJournal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2022 vol.2 issue 4東野麻衣日本版オリジナルページ メソッドプレゼンテーション & 症例報告緒言MFTとは矯正歯科医院におけるMFTの実践アライナー矯正治療を中心に(前編)
元のページ ../index.html#8