Journal of Aligner Orthodontics 日本版 2022年No6
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aadbbcecdeJournal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2022 vol.2 issue 6STLSTLSTLSTLSTLアライナー矯正治療における過蓋咬合症例のタイプ別アプローチとで第二大臼歯のコントロールを行う3。上下顎ともに歯列弓を拡大して下顎歯列のSpee湾曲を改善するため、下顎4切歯と犬歯を別々にしてコントロールを行った(前号本稿87ページ図7参照)。 上顎切歯のトルクコントロールを確実に行うため、上顎両側側切歯に縦長のアタッチメントを、また上顎両側犬歯には歯根をコントロールするための最適アd:上顎右側中切歯の歯根と歯槽骨の状態。e:上顎左側中切歯の歯根と歯槽骨の状態。の安静時やリラックス時に切歯が口唇に隠れてしまい審美性を低下させるため、注意が必要である。 初診時、上顎右側第二大臼歯と上顎左側第二大臼歯遠心部分が未萌出であったが、上顎大臼歯の遠心移動を行う治療計画を立案した。まずスキャンしたデータから上顎両側第一大臼歯を順次移動で遠心移動させるステージングを計画し、第一大臼歯を遠心移動するこ図5 上顎中切歯の移動を歯槽骨内で圧下方向にコントロールする移動プロセス。a:初診時。b:トルクコントロール後。c: 上下顎前歯部のトルクコントロールを行った後に下顎左側中切歯の移動が行われた。図6 上顎切歯のトルクコントロール。a:治療計画立案の際はSTLデータとDICOMデータを重ね合わせて移動の方向を決定する。 b:前歯の移動方向については、DICOMデータにて骨の状態を確認し、圧下とトルクコントロールをどのような手順で行うかを決定する。 c:過蓋咬合をともなうⅡ級2類不正咬合の場合、上顎前歯のトルクコントロールを先行することが多い。 d:本症例では、上顎前歯のトルクコントロールを行った後に圧下方向への移動を計画した。 e:続いて上顎前歯の圧下方向の決定をDICOMデータで確認しながら行う。95

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