Journal of Aligner Orthodontics 日本版 2022年No6
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❸ 模型だけで分類ができる❹ 簡単にほぼ3つに分類できてシンプルである(Ⅱ級Journal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2022 vol.2 issue 6 図2 Angleの不正咬合の分類AngleⅠ級AngleⅢ級AngleⅠ級叢生AngleⅠ級前歯部反対咬合AngleⅢ級反対咬合AngleⅡ級1類上顎前突AngleⅡ級2類過蓋咬合AngleⅡ級本コーナーでは、これまで先人が積み重ねてきた矯正歯科学の知識・知見の中から、アライナー矯正治療を行う歯科医師なら知っておきたいもの、診断・治療計画立案に役立ち臨床に活かせるものを中心に選び、紹介していきます。104非常に簡便で利便性に富む。なお、Angleの高弟Dewey Mと「1911年の抜歯論争」を繰り広げたCase CSも1905年に26種類に及ぶ分類法を発表しているとされるが3、現在その詳細を知ることはできない。本稿では最も原型に近い図を「Angleの不正咬合の分類(Angle’s classification)」として図2に示す3,4。本分類法の特徴として、以下の項目が挙げられる5。❶ 不正咬合の分類である❷ 永久歯咬合の分類である上下顎歯列弓の近遠心関係が正常な場合。下顎歯列弓が上顎歯列弓に対して正常より近心関係にある場合(両側性あるいは片側性)[参考文献4を元に作成。分類の名称は1899年にAngle EHが発表した分類法の原文を翻訳したものである]のみ1類・2類に細分される) 本分類の特徴をさらに述べると、以下のようになる。❶ 咬合のうち、上下顎歯列弓の近遠心的関係だけに焦点を当てて分類している。AngleⅠ級では大臼歯関係は正常であるが不正咬合が前歯部に限局されており、上顎前突になることが多い。AngleⅡ級は上顎前突に、AngleⅢ級は下顎前突になることが多い。下顎歯列弓が上顎歯列弓に対して正常より遠心関係にある場合。1類: 上顎前歯の前突をともない、かつ口呼吸と関2類: 上顎前歯の後退をともない、かつ正常な鼻呼吸と関係のあるもの(両側性あるいは片側性)係のあるもの(両側性あるいは片側性)

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