b図7 さまざまなアライナーシステムにおけるアタッチメント(エンゲージャー)。 a:ClearCorrect b:Invisalignb図6 アライナーシステムによって異なるアライナーの性状や素材特性。 a:InvisalignのSmartTrack b:ClearCorrectの第三世代であるClearQuartz2 アタッチメント(エンゲージャー)について(図7) 歯科医師によって考え方はさまざまであると思うが、著者は最適アタッチメントなど、歯の動きに応じてソフトウェアが自動的に形や部位を判断して設置するアタッチメントを見直すことが多い。治療計画でメーカーから最適アタッチメントがデザインされて来特性を考えたアライナーの適応・動的治療とリカバリー(前編)される必要がある。そしてわれわれ術者も、そうした情報を取り入れて臨床に臨む必要がある。①歯を掴む(アライナーを装着する)図5 アライナーから歯を動かす力がはたらく原理。②歯を動かす(アライナーの形に歯がフィットしようとする)③アライナーの保持力が弱いとアライナーから歯が離れコントロール不可能となるいアクリルで挟んだ3層構造とした第三世代のアライナーを製造している(図6)。その他にも歯面に接する面の形状に工夫を凝らした製品も誕生していることから、前述の2012年のCowleyらの論文とは違う結果が示される可能性がある。 このようにアライナーの素材やデザインは、アライナーを用いた矯正歯科治療の治療効率に大きく関与しており、今後もメーカー間の競争により性能が向上していくものと考えられるため、引き続き研究にて追跡歯頚部や歯肉が固定源になる強い強い弱い固定源からはたらいた力が歯に届かない固定源から力がはたらかない弱いaa79Journal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2023 vol.3 issue 1
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