acacbdbd日本版オリジナルページ 次に1/1.2倍にて上顎臼歯部口蓋側面観(図9a、b)、下顎臼歯部舌側面観(図9c、d)で小・大臼歯部を撮影し、歯頚部付近のプラークの付着や辺縁歯肉の状態を記録する。頬側側方面観に関しても右側から1/2倍にて撮影し(図10a)、次に1/1.2倍にて撮影する(図10b)。これにより臼歯部の交叉咬合・開咬状態などを記録することができる。反対側も同様に撮影する(図10c、d)。さらに口唇を排除するリトラクターを使用し1/2倍で撮影した側方面観(図11)も、ミラー像では記録することのできない歯列の前突感が記録できるため重要な資料となる。 矯正歯科治療特有の資料であるオーバーバイト/オーバジェット観は、歯槽骨に対する上下顎前歯部の歯軸傾斜や嵌合状態・前後的位置の確認が記録・診査できる(図12)。また下顎運動時の早期接触、滑走部位の記録も行う。正面観の咬頭嵌合位(図13a)と前方運動(図13b)、左右側方面観の咬頭嵌合位・前方運動時のようす(図14)を撮影する。さらに軽く開咬した状態図9 [口腔内写真]臼歯部口蓋側・舌側面観(いずれも1/1.2倍、ミラー像を直視像へ修正)。a:上顎右側 b:上顎左側c:下顎右側 d:下顎左側・ 第一小臼歯近心~最後臼歯遠心までが完全に見え、かつ咬合面があまり見えないようにし、口蓋側・舌側歯面に水平となるよう撮影する図10 [口腔内写真]頬側側方面観(左右、ミラー像)。a, c:1/2倍、最後臼歯から反対側前歯部が入る構図となるよう撮影する。b, d:1/1.2倍、臼歯部咬合平面から反対側前歯部咬合平面が横一直線となるよう撮影する。※写真は咬頭嵌合位、開咬症例72Journal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2023 vol.3 issue 4
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