キーワード End to endのAngleⅡ級、上下顎第一大臼歯の近遠心傾斜角度、アライナー型矯正装置、抜歯・非抜歯の診断、CBCT Angleの分類は、上顎第一大臼歯の近心頬側咬頭から下顎第一大臼歯頬面溝の前後的位置関係でⅠ級、Ⅱ級、Ⅲ級に分類される。その中でもAngleⅡ級は、上顎中切歯の傾斜角度によって1類と2類に細分化される。さらにAngleⅡ級は、End to endやFull ClassⅡのような臼歯の前後的な位置関係の程度を分類して表現することがある。そのうちEnd to endは、上下顎第一大臼歯の遠心が一致する状態を示す(図1)。図1 End to endのAngleⅡ級不正咬合。上下顎第一大臼歯歯冠遠心の位置が近遠心的に一致89渡部博之 WATABE Hiroyuki, D.D.S., Ph. D 名駅MA矯正歯科 〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅3丁目23−6 第二千福ビル2F 連絡先 E-Mail: info@meieki-kyousei.comJournal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2023 vol.3 issue 6渡部博之 矯正歯科治療における抜歯・非抜歯を判断する項目としては、叢生量、オーバージェット、歯軸傾斜角度、大臼歯関係および側貌などが挙げられる1-3。多くの矯正歯科医は、これらを総合的に判断して診断を行っている。しかしさまざまな症例を手がける中で、大臼歯関係がEnd to endのAngleⅡ級症例は、矯正歯科医によって抜歯・非抜歯の診断がわかれる不正咬合ではないだろうか。 そこで本論文では、End to endのAngleⅡ級症例における上下顎第一大臼歯の近遠心傾斜方向とその程度による分類を行ったうえで、その分類別の診断について考察した。また、実際にこの分類をもとにClinCheckシミュレーションを利用し、アライナー矯正治療を行った症例についても交えながら解説する。渡部博之日本版オリジナルページメソッドプレゼンテーション & 症例報告緒言End to endのAngleⅡ級とはⅡ級症例における抜歯・非抜歯の考え方(前編)勘どころをおさえて自分の臨床に活かす
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