Journal of Aligner Orthodontics 日本版 2024年No2
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d図18 追加アライナー作製のためのClinCheckシミュレーション、治療終了時(15枚目/15枚中)。咬合接触状態を考慮し、下顎右側第二小臼歯歯根の遠心傾斜に対し、近心への移動をあまり積極的には行わず、挺出して咬合させることとした。IPRは上顎左側犬歯・第二小臼歯間に0.3mm、同第二小臼歯・第一大臼歯間に0.5mm行うこととした。右側はボタンカットを入れており、常時3/16インチ・4.5オンスのエラスティックをV字に掛けてもらった。左側のⅡ級ゴムは 3/16インチ・6.5オンスのものを使用した。本症例では使用していましたが、挺出用最適アタッチメントはサイズが小さいため現在は使用していません。自分で挺出するように角度をつけた4mm長方形アタッチメントの方が動いてくれると考えています。これは下向きに少し角度をつけて、アクティブサーフェスになる歯頚部側のアタッチメント面積を大きくするというもので、挺出するのにすごく重要な技術です。行った。追加アライナーは上下顎とも15枚を用い、7日ごとの交換とすることとした(図18)。 治療開始から22か月後、下顎歯列正中線は顔面正中線と一致し、側貌は治療計画での目標どおり良いバランスのまま維持されている(図19~21)。オーバー52with listeners岡野abce日本版オリジナルページ向であることから上顎犬歯・第二小臼歯間に0.3mm、同第二小臼歯・第一大臼歯間に0.5mmのIPRをそれぞれ計画し、犬歯関係の改善および犬歯誘導の確保を行った。その際、臼歯のアンカレッジロス防止を目的として下顎第二大臼歯にフックを設置し、上顎犬歯のプレシジョンカットへ3/16インチ・6.5オンスのⅡ級ゴムを使用した。初回アライナーで用いたアタッチメントは両側とも除去せず使用し、ディテーリングをJournal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2024 vol.4 issue 2挺出用の最適アタッチメントと、角度を調整した通常の長方形アタッチメントでは、通常アタッチメントの方がよく動くのでしょうか?結果Q&A

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