nico 12月
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WHAT?16QA85歳になる寝たきりのおばあちゃんに、歯科の訪問診療をお願いしたいのですが往診料はかなりかかるのでしょうね?要介護認定を受けておられるかたの場合介護保険が適用され、通常の治療費に1500円前後がプラスされる程度です。行き帰りにタクシーを使って通うより金銭的な負担は少ないかもしれません。訪問診療っていくらくらいかかる? 歯科医院に通えなくなったご高齢の患者さんやご家族に、「訪問診療をご利用になってはいかがですか?」とお話しすると、「それはすごく助かるけれど、往診料はいかほどですか?」という質問をよく受けます。往診料が高いのではないかとご心配なのでしょう。 訪問診療は、からだが不自由で自力では通院が困難なかたが受けられる公的医療サービスです。個人のお宅だけでなく、介護施設や病院におられるかたも受けることができます。ですから、「元気だけど通院がめんどうだから家に来てほしい」というかたは対象にはなりません。健康保険や介護保険を使って訪問診療を受けるのですから、必ずきちんとした理由が必要です。 それではここからは、もっともニーズが多いと思われる、要介護認定を受けて在宅で介護を受けておられる高齢の患者さんへの訪問診療を例に挙げながらご説明していきましょう。複雑な話になりやすいのですが、なるべくシンプルにわかりやすくお話してみます。 要介護認定を受けた患者さんが歯科の訪問診療を受けるときにかかる費用には、大きく分けて3つあります。ひとつ目が「歯科訪問診療料」。二つ目が「居宅療養管理指導料」、残る三つ目が「検査・治療代」です。 「歯科訪問診療料」というのは、つまりは歯科医師や歯科衛生士の往診費です。「居宅療養管理指導料」というのは、歯科とケアマネージャーが連携し、ケアマネージャーがケアプランを作成する際に必要な情報を提供したり、患者さんやご家族に歯科の専門家として助言や指導を行う費用のことをいいます。「検査・治療代」とは通院するときと同じ、いわゆる治療費です。治療費は歯科医院で受けるのとほとんど同じです。 つまり、訪問診療を受けるときに支払うのは、「往診代」+「ケアマネージャーとの連携代&指導代」+「治療ところでby Dr.亀田行雄
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