nico 1月
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9子どもの矯正治療。 january 2015STEP1STEP2STEP3STEP4STEP5永久歯に生え替わりはじめるころには、矯正専門医のところに相談に行き、パノラマエックス線写真(口やあご全体を一枚に撮ったレントゲン)やセファロ・エックス線写真(頭部全体を写したレントゲン)の検査を受けましょう。そして、診断と治療についての説明を受け、治療開始のタイミングを計るための経過観察をはじめましょう。 じつはパノラマエックス線検査には、歯並びのお悩みについての診断のほかにもうひとつ重要な意味があります。それは、お子さんの歯の生え替わりが順調かどうかを調べることです。 お子さんの歯を外から見ているだけではわからないのですが、先天的に一部の永久歯がなくて将来歯が足りなくなったり、犬歯が前歯の場所に間違って生えて前歯を傷めてしまうといったケースは、じつは少なからずみられるのです。 こうしたことは、早めに矯正専門医が把握していれば、矯正治療の引き出しを使うことで、その影響を最小限にとどめることができます。また、一般歯科と協力しながら対処し治療していくことも可能です。 お子さんの歯並びや噛み合わせが気になったら、かかりつけの矯正歯科を持ち、まずは前歯が永久歯に生え替わりはじめたころに検査を受けましょう。 また、歯並びがきれいでも、親御さんが思ってもみない問題が隠れている場合もあるので、歯の抜け替わりの様子をパノラマエックス線写真で撮って、とくに変わったことはないかを矯正歯科で一度調べてもらっておくことをおすすめします。Case1思わぬ先天性欠如歯にご用心!Case2迷子の犬歯にご用心!前歯の乱ぐいの治療を希望して来院した15歳の患者さんです。歯の本数が少ないなと思ったら、先天性欠如歯があることがわかりました。自分ではまったく気付いていなかったそうです。パノラマエックス線写真を撮ると、永久歯の小臼歯が上は左右で4本、下は左右で2本が先天的になく、抜けそうな乳歯がまだ残っています。乳歯を抜き、矯正で歯を並べて隙間を閉じることになりました。6本以上欠如歯のあるケースは保険治療が可能です。永久歯が欠如し乳歯が残っているこんなところに犬歯が!歯根吸収していた前歯は抜歯に。永久歯が欠如し乳歯が残っている受け口の治療を希望して来院した14歳の患者さんです。右の犬歯が生えていません。どうしたのでしょう?誤った場所に生えた犬歯が前歯を押し、歯根を傷めて(吸収して)いました。犬歯に装置を付けて正しい場所に引っ張り出し、矯正治療を開始しました。子どものころに見つけて治療していれば前歯を失わずにすんだのに、とても残念です。乳歯乳歯乳歯乳歯前歯を押す犬歯

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