nico 2015年6月
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STEP1STEP2STEP3STEP4STEP5フッ素が歯を丈夫にするわけ。7 june 2015微量でよく効く自然界からの贈り物! フッ素(フッ化物)がむし歯を予防し、その進行を抑えること、そしてフッ素配合の歯みがき剤の使用が世界中で推奨されていることは、現在よく知られていますね。 フッ素とは、土のなかや海水、食べ物やお茶、そして私たちのからだにも含まれている天然のミネラル成分です。海水には約1.3ppm、川の水には約0.1ppmのフッ素が含まれており、じつは私たちにとって、とても身近な成分なんです。フッ素(フッ化物)ってどんな成分? 現在国内で販売されているほとんどの歯みがき剤には、むし歯予防を目的に、薬事法で定められた1000ppm以下のフッ素が配合されています。とはいえいつも唾液に洗い流されている口のなか。歯みがきのあとには、ごく微量のフッ素しか残りません。ところがフッ素は、微量が口のなかに長く留まることによって効き目を発揮します。どれくらいで効果があるかというと、およそ0.05ppm~1ppm。ppmとは百万分の1という意味ですので、つまり0.000005~0.0001%という低濃度。これくらいのわずかなフッ素が口のなかにあると、むし歯予防に働いてくれるのです。低濃度でよく効きます。 歯の結晶は、カルシウムイオンと水酸化物イオン、リン酸イオンという3つのイオンが結合してできています。この結晶は、むし歯菌の出す酸に触れるとバラけてイオンに戻り、唾液のなかに溶け出します(脱灰)。一方唾液のなかに溶け込んだ歯のイオンは、再び結合して結晶になり歯に戻ります(再石灰化)。この出たり入ったりのバランスによって、歯の健康は保たれています。フッ素は唾液のなかのイオンが結晶になるのを促進し、スピードを上げてくれます。すると歯がよく修復されるので、むし歯ができにくく、進行もしにくくなるというわけです。どんなふうに働いてる?PO 3-4酸酸酸酸酸F-リン酸イオン水酸化物イオンカルシウムイオン歯の結晶が酸に触れるとバラけて唾液のなかに溶け込みます(脱灰)。むし歯菌が酸を作ります。
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