nico 2015年11月
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12HOW?「ヘディング脳」って聞いたことありますか?ヘディングの衝撃で、脳が頭蓋骨のなかで激しく動き、損傷することをいいます。首の筋肉が弱い子どもたちへの影響は深刻で世界的に大きな問題になっています。首を振ってボールをコントロールするようなヘディングを可能な限り避ける指導が重要ですが、こうした脳へのダメージの軽減にもマウスガードがたいへん役に立ちます。衝撃から脳を守ります。マウスガードが 脳のう震しん盪とうがたいへん危険なことは、多くのかたが知っていると思います。脳はお豆腐のように柔らかく、ふだんは頭蓋骨に守られています。しかし頭部に大きな衝撃が加わると、頭蓋骨は急激に大きく振られます。すると脳は頭蓋骨のなかで激しく動きショックを起こします。この軽度のものが脳震盪です。 このダメージが大きく、脳幹の血管が切れるなどの損傷を受けると、いのちに関わる脳障害をひき起こしかねません。脳震盪はこの一歩手前の状態なのです。 脳への軽度のダメージは、ヘディングでも起きることが知られています。とくにまだ首が細く頭部が大きい子どもがヘディングを繰り返すと、首だけでなく脳や脳幹にダメージを受けやすいのです。 ヘディングのダメージを減らすには、首の強い支えが必須で、歯をグッと噛んで首の筋肉を固くし、頭部をしっかりと支える必要があります。しかし混合歯列期で永久歯がまだ生え揃わない子どもたちは、噛み合わせが完成しておらず、十分な支えを作ることができません。しかし、マウスガードを使うと、噛み合わせ面が広がってしっかりと噛めるため、脳への衝撃を緩和できることがわかっています。 世界で活躍する選手に憧れ、ヘディングでせり合いたい子どもたちは多いと思います。しかしあの選手たちは、体幹を鍛え、首の筋力を鍛えているのです。(左ページの写真の、あの首の太さを見てください)子どもたちにとっては負担が大きすぎるという知識をおとなが持ち、適切な指導をすることはとても重要です。 アメリカでは、サッカーをする子どもたちの保護者がヘディングに関するガイドラインを求めてFIFA(国際サッカー連盟)を提訴するなど、国際的に波紋が広がっているヘディング問題。将来あるキッズ・アスリートを守るために、ぜひマウスガードを取り入れてください。

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