nico 2016年2月
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12WHY? 非定型歯痛は、ストレスと密接な関係のある心身症の一種だともいわれています。なかには、もともと精神疾患(うつ病など)を患っておられて、その一症状として非定型歯痛になるかたもおられます。 その一方で見逃せないのが、非定型歯痛を抱えて苦しんでおられる患者さんの多くが、それまでごくふつうに社会生活を送っておられ心身症とは無縁なかただということです。  こうした患者さんに、「その痛みは、非定型歯痛という心身症の一症状です」とただ診断結果だけをお伝えしても、「なぜ私が心身症に?」「歯科治療がきっかけでなったのに、私自身に原因があるということ?」と傷つき、つらい思いをなさってしまうでしょう。 それではなぜ、歯科治療がきっかけで、非定型歯痛がはじまるなどということがあり得るのでしょうか。それには、「口」という器官を扱う歯科ならではの事情が大きくかかわっています。 口は、外界から食べ物を取り込む入口です。もしも誤って危険なものを取り込んでしまっては困るので、口には優秀なセンサーが集まっています。たとえば手や足に髪の毛が触れても、どうということはありません。しかし、口のなかに髪の毛が1本でも入ったらどうでしょう? 不快でたまりませんよね。口という器官は、それほど特殊な鋭敏さを持った器官なのです。 そのうえ、口の周りには、目、鼻というセンサーもあります。口のなかに変なものが入らないように、つねに見張っています。こうしたさまざまなセンサーから厳しく警戒され見張られているため、歯科治療では、「不安」「不快」となぜ歯科治療がきっかけでなることがある?口はからだのなかでも感覚が特別に鋭敏な器官。それだけに、歯科治療によるストレスは、情動に影響を与えやすいのです。疲れていたり、気苦労の多いところへ歯科治療のストレスが加わることによって、その人のストレスの許容量を超えてしまうと痛みの神経ネットワークのバランスが崩れて非定型歯痛が起きてしまうことがあります。

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