歯周ポケットは細菌の温床です。ですから、歯科で事前に応急的な治療をすませてから手術に臨んでいただくのが理想です。入れ歯を使っているかたは、入れ歯を清潔にすることも欠かせません。お口を清潔にしておくと、お口やのど、食道のがんの手術をしたあとに、傷口の細菌感染が起きにくくなります。2022年8月号15チューブを挿入する前に、医師や看護師にお口の清掃をしてもらえないかと思うかもしれませんが、残念ながら手術の際にはそうした時間的余裕はありません。ですから事前に歯科を受診して清潔にしてもらいたいです。歯が気管に入ると窒息の危険!人工呼吸用の気管チューブを挿し込んだとき、グラグラの歯が折れたり抜けたりして気管に入ると窒息の危険があります。肺炎(誤嚥性肺炎)の原因となることがあります。気管チューブチューブに付着したお口の細菌が気管から肺へ!気管食道細菌が肺で繁殖して肺炎に!ぐらぐらの歯にチューブが当たって折れる・抜ける!手術時に歯が折れたり抜けたりするのを防ぎます。手術後の肺炎のリスクを減らします。気管チューブを通すとき、お口のなかの細菌が肺に入り込むと、全身麻酔中
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