のために……安全な麻酔注射 麻酔注射というと、「身体への影響」も気になりますよね。予期せぬトラブルを避けるには、アレルギーや持病のあるかた、妊娠しているかた、またはその可能性があるかたは、必ず歯科医院にお伝えください。それが安全な麻酔注射のために何より重要です。 たとえば、局所麻酔薬に使われているリドカインは、確率は低いものの、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。そうした成分にアレルギーをおもちのかたには、別の成分を配合した麻酔薬を使用させていただきます。 持病についても、必ずお伝えください。局所麻酔薬に含まれるアドレナリンには血管収縮作用があります。そのため、高血圧症、心臓病、重度の糖尿病、甲状腺機能亢進症のかたには、とくに慎重に使用しなくてはなりません。「おくすり手帳」をお持ちいただくと、持病やアレルギーについての伝え漏れが防げます。 また、妊娠しているかた、その可能性があるかたもお伝えください。麻酔薬に限りませんが、胎児が形づくられる妊娠初期と、出産が近づく妊娠後期は、お薬の使用にはとくに注意が必要です。 よく妊婦さんから「麻酔薬の成分が赤ちゃんに影響しないか心配です」と聞かれますが、妊娠中期(16~の使用であれば極めて少ない」と言えます。いちばん母体が安定している時期ですので、歯科治療を受けるのもこの時期がいいですね。 逆に妊娠中だからと、「麻酔薬の成分が不安なので、痛いけど我慢しよう」とするのはよくありません。先ほどお話したように、痛み自体が身体に悪影響を与えます。 なお、睡眠不足や過労状態だと、注射の緊張により気分が悪くなることがありますので、前日はしっかり休息をとってください。持病のお薬の服用に関しては、自己判断で休薬せず、歯科医師とご相談を。41持病やお薬については、「おくすり手帳」を持っていくと伝え漏れが防げます。27週)なら、麻酔薬の影響は「通常量2023年2月号アレルギーはありますか。これまで歯科の麻酔注射を受けて、じんましんや不快感などのアレルギー症状が出たことはありますか。高血圧症、心臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症などの持病はありますか。服用しているお薬はありますか。<女性のかた>妊娠していますか。または妊娠している可能性はありますか。妊娠されている場合、妊娠何週目ですか。麻酔注射を受ける前のチェックリスト
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