nico 2023年3月号
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3隣の歯の根を失わせている親知らずが隣の歯に悪さをしている例親知らずが隣の歯に悪さをしている例2023年3月号横に倒れた親知らずが第二大臼歯の根にぶつかり、根の吸収を起こしています。ここまで吸収が起こっているなら、第二大臼歯を抜いて、親知らずをその代わりにすることもあります。①②③④が同時に起こっている例。 現実には、これらのパターンが同時に起きている親知らずもめずらしくありません。傾いて生えた親知らずが第二大臼歯にぶつかり、それをむし歯にしつつ(①)、歯並びに影響し(②)、第二大臼歯の根を失わせ(③)、さらに歯ぐきに炎症を起こしている(次ページ④)といったケースです。これはいっそう危険な状態ですね。横に倒れた親知らずが第二大臼歯を押しています。15ぶつかって根が吸収!Column同時に起こっていることも。むし歯根が吸収!親知らず炎症親知らずぶつかっている●横に倒れて生えた親知らずが、第二大臼歯の側面にぶつかっています。あごに親知らずが生えてくるスペースがないために起こります。●押された第二大臼歯が隣の歯を押して、その歯がまたその隣の歯を押して……と、将来的に歯並びを悪くする可能性があります。2第二大臼歯●横に倒れて生えた親知らずが第二大臼歯の根にぶつかり、根の部分的な喪失(吸収)を起こしています。根がなくなってしまった歯は、残すことがまず不可能になります。根の吸収が少ないうちなら、親知らずを抜けば第二大臼歯を残せます。●患者さんには自覚症状がないことがほとんど。あごの骨のなかで起きているので、歯ぐきの上からは見えません。レントゲンを撮ってはじめてわかります。親知らず歯の根が吸収!第二大臼歯親知らず歯を押している!歯並びに悪影響を与えている

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