病気になる前に歯医者さんへ たしかに昔は、歯医者さんは予約制ではありませんでした。そのため、治療が必要なときに、あるいはあいた時間にお越しいただいていました。その場で待つことはあったかもしれませんが、行きたいと思ったときに行ける良さがありましたね。 しかし現在は、ほとんどの歯医者さんが予約制を導入。あらかじめ、予約のご連絡をお願いしております。このようなシステムに変わった背景には、じつは歯科疾患の特徴が関係しています。 代表的な歯科疾患にむし歯と歯周病がありますが、以前はこれらの疾患を予防する手段がわかっておらず、そのため歯医者さんでは、「痛みが出たら治す」「詰め物が取れたら付けなおす」という対応がとられていました。しかし医学の発展にともなって、むし歯や歯周病は予防できること、その手段もわかってきました。それにより「痛みや不具合が出ないように予防する」「質の高い治療で長く持たせる」という考え方や対応に変わっていったのです。 となると病気にならないために、歯科衛生士による指導やお口の環境を整える治療が中心になります。ですので歯医者さん側は、必要な時間を確保し、計画的に進めていきます。「痛い」「歯が折れた」といった場合も、応急処置のあとは治療計画を立てて対応していきます。予約制によって、より患者さんのお口の健康を守れるようになっているのです。1212予約制は、患者さんのお口の健康を守るためでもあります。昔は、歯が痛くなったら予約なしで歯医者さんに行って治療してもらえました。でも最近は、予約制ばっかり。歯が痛いとき、予約なしで歯医者さんに行くのはダメですか?歯の痛み、いやですよね。痛いときは、早めに歯医者さんで診てもらいましょう。急を要する場合は、当日の予約ができる歯医者さんがほとんどです。電話連絡をしてから行くとよいでしょう。また、歯が痛くなる前から歯医者さんに定期的に通い、お口の健康を守っていきましょう。そもそもなぜ予約制なの?
元のページ ../index.html#3