nico 2024年1月号
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笑しょう気きを吸入してもらいます。●低濃度の笑気(30%以下)と、高濃度の酸素(70%以上)を混ぜたものを、鼻につけたマスクから鼻呼吸でゆっくりと吸入します。●笑気のもつ鎮静・鎮痛作用でリラックスした状態になり、歯科治療に対する恐怖心や、お口の中を触られることの拒否感をやわらげます。●笑気の正式名称は「亜酸化窒素」。わずかに甘い香りがします。「笑気」という名は、吸った人がうっとりとリラックス状態になることに由来します。●ただし、中耳炎があるなど、一部のかたは使用できません(→44ページ)。●鼻マスクでガスを吸入する見かけから、全身麻酔を思い浮かべるかもしれませんが、意識を失うことはありません。また、わずかな鎮痛作用があるとはいえ、痛みを感じなくさせる局所麻酔の代わりにはなりません。酸素笑気●副作用はなく、依存性もありません。笑気は体内でほとんど分解されずに排出されます。●歯科では約50年前から、小児や障害のあるかたの治療に用いられてきました。産科の無痛分娩のほか、最近では皮膚科や美容整形の分野でも非常によく使われています。鼻マスク装着鼻から吸入2024年1月号39リラックス安全です。全身麻酔とは異なります。そんなかたがラクに、安全に受けられる助けとなるのが 「笑しょう気き吸きゅう入にゅう鎮ちん静せい法ほう」です。

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