ITI vol.4
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咬合は注意深く確認し、対合歯列に対し均一で良好に分布するようにした。パノラマX線により暫間修復物が正確に適合していることを確認した(図6-2-4-11)。患者には術後指導を行った:抗生物質を術後6日間処方し、クロルヘキシジンの洗口剤で14日間うがいをしてもらった。荷重後初めの4週間は、軟らかい食事を摂ってもらった。 患者には、治療期間中は喫煙を制限することも推奨した。 術後6週間でインプラント周囲の軟組織には、炎症の症状を認めなくなった。暫間修復物を外し、インプラントを打診することでオッセオインテグレーションを確認した。良好な軟組織の状態が獲得でき、軟組織を整形した後にダイヤモンドバーを用いた小規模の歯肉切除により最適化できた。暫間ブリッジを常温重合型レジンでリラインし、研磨した(図6-2-4-12~14)。 さらに4週間後に暫間ブリッジを再度外し、スクリュー固定用のsynOctaコーピングを使用し、ポリエーテルラバー印象材を用いてオープントレーの印象採得を行った(補綴治療1回目)。図6-2-4-12 炎症の兆候がないインプラント周囲の軟組織。図6-2-4-13a、b ダイヤモンドバーで小規模の歯肉切除を行った。図6-2-4-14 アクリルレジンで部分的にリラインした後に、暫間ブリッジを口腔内に戻した。abVolume 4 Loading Protocols in Implant Dentistry Edentulous Patients1716.2.4 上顎に埋入された6本のインプラントへの即時荷重とフルアーチのCAD/CAMジルコニアFPD(固定性歯科補綴物)による最終修復
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