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72④ つぎに上顎切歯切縁を下顎切歯の予測切縁上に求め,SN平面に対して治療目標のU1-SN 97°で予測線を引く.⑤U1-L1を計測すると135~140°となっている.⑥ 治療前の上顎切歯切縁と予測の上顎切歯切縁との間の距離を下顎咬合面上で計測する(Umm).これが上顎のセファログラムコレクションである.下顎のセファログラムコレクションと同様に舌側傾斜させるときマイナスを,唇側傾斜させるときプラスをそれぞれ付記する.本症例の場合U=-14mmである(図Ⅲ‐4d).注:これらの数値はエックス線写真上での値であるので,実際の患者口腔模型に移すときは0.9倍とする必要がある.⑦ 上下顎のavailable spaceの計測をするために,通常左側下顎切歯切端で0.9×Lmm内側(マイナスのとき)または外側(プラスのとき)に,上顎左側切歯切端で0.9×Umm内側(マイナスのとき)または外側(プラスのとき)に,患者の口腔模型上でそれぞれ印をつけNi-Ti ワイヤで計測する.本症例の場合,下顎は切縁より6.3mm内側を,上顎は切縁より12.6mm内側を口腔模型上でそれぞれ印をつけ,Ni-Tiワイヤでavailable spaceを計測する(図Ⅲ‐5).⑧ 上下顎第二小臼歯から反対側の第二小臼歯まで歯冠近遠心幅径の総和(required space)を計測する.未萌出歯はデンタルエックス線写真上で計測し,その計測値に0.9を乗じて算出する.本症例の場合:上顎:available space(66.0mm)-required space(77.6mm)=アーチレングスディスクレパンシー(-11.6mm),下顎:available space(59.4mm)-required space(68.4mm)=アーチレングスディスクレパンシー(-9.0mm)となる.図Ⅲ‐4d つぎにU1-SN 97°で治療後の予測の上顎切歯切縁を下顎切歯切縁上にのせる.治療前の上顎切歯切縁U1と治療後の予測上顎切歯切縁U1′と下顎咬合平面上に透影して,U1~U1′で計測する.U=(-)14mmである.図Ⅲ‐5a,b 上顎は12.6mm内側に(5a),下顎は6.3mm内側に(5b)患者の石膏模型上でそれぞれ印をつけ,セファログラムコレクションを模型上にうつす.矢頭~矢頭はavailable spaceを示す.SN-Md 30.5°117.5°97°90°U1′U1CephalogramCorrectionLower:-7mmUpper:-14mmab

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