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143Ⅳ 症 例[治療開始3か月時(図Ⅳ‐29)]図Ⅳ‐28a~c 非抜歯動的治療開始時(StageⅠ)の口腔内. まず,咬合挙上のために上顎のみブラケット()とKB チューブを装着し,オーバーバイトの減少と前歯部の叢生のレベリングのため,.016″Spee湾曲 Ni-Tiワイヤを装着した(2か月間)(図Ⅳ‐28):この方法は,前述の考え方から著者が行っている差働矯正治療法である. その後,上顎切歯の圧下の方向づけを確実にするためと圧下の速度を早めるために,1~2か月ごとにSpee 湾曲Ni-Tiワイヤを.016″×.016″,.018″×.018″と角線で太いものに順次グレードアップしていき,その結果,確実にバイトオープニングされていくとともに下顎の前進が生じてきた(図Ⅳ‐29). オーバーバイト,オーバージェットの改善も進み,下顎にブラケットとワイヤを装着しても患者に不具合を及ぼすことが少ないと判断され,また下顎歯列に叢生が少しあったので,最初.016″Spee 湾曲Ni-Tiワイヤを装着(図Ⅳ‐30).[非抜歯動的治療開始時(StageⅠ)(図Ⅳ‐28)]28a28b28c図Ⅳ‐29 Spee 湾曲Ni-Tiワイヤは角線で圧下の方向が決まる.上顎に装着されているのは.018″×.018″Spee湾曲 Ni-Tiワイヤであり,下顎には何も装着されていない.図Ⅳ‐30 オーバーバイトが減少してきたので,下顎にも.016″Spee 湾曲Ni-Tiワイヤを装着(上顎は.018″×.018″Spee 湾曲Ni-Tiワイヤに変更).

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