別冊 天然歯vsインプラント
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82はじめに 2010年のOJ年次ミーティングでは、Myron Nevins先生をお迎えして、3セッションに分け、OJの常任理事の先生方と講演をしていただく形式を採用させていただいた。その中の再生セッションに、師と仰ぐJIADSの宮本泰和元OJ会長と共に指名していただき、また当日は、恩師である小野善弘先生に座長を務めていただいたことは、まことに名誉なことであったことを、あらためてこの場を借りて申し上げたい。 今回の筆者の講演は、「GBRを再考する」という演題で、吸収性膜とチタンメッシュを用いたステージドアプローチの垂直的骨造成の臨床的評価に絞ったものであった。本報告では、講演の内容の抜粋とそれに対する考察を述べさせていただく。GBRの必要性1.日常臨床におけるGBRの頻度 2008年のOJ年次ミーティングでは、筆者は「インプラント治療における抜歯後即時埋入の位置づけ」という演題で、抜歯後即時インプラント埋入の報告を行った。 その当時、筆者の医院で2001年1月から2008年5月までに埋入した本数は1,733本であり、うち124本のみが、抜歯後即時埋入であった。すなわち総本数に占める割合は、わずか7.2%であった。 一方、何らかの骨造成を行ったインプラント本数は、およそ80%程度を占めており、当医院では、多くの症例において骨造成を行っていることになる。GBRを再考する─吸収性膜とチタンメッシュを用いた、ステージドアプローチの垂直的骨造成の臨床的評価─Reconsideration of Guided Bone Regeneration ─Clinical Evaluation of Staged Approached Vertical GBR Using Ti-tanium Mesh and Resorbable Membrane─船登彰芳(なぎさ歯科クリニック、5-D Japan・ファウンダー)Akiyoshi Funato(Nagisa Dental Clinic, The founder of 5-D Japan)

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