歯科医院作りのノウハウ28
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144●デビューできて安心、というわけでもない河野 二五年前、私も齋藤先生や川嶋先生のように新人歯科衛生士をサポートしながらデビューさせました。そのときは、「なんとか一人でも育てば、あとは楽になる」って自分に言い聞かせながらがんばっていました。そして一人無事育ったのですが……数年後その歯科衛生士が育てた後輩を見ていたら、やっていることに違和感があったんです。そんなこと教えたことなかったんだけど……と不安になって後輩に聞いてみたら、「先輩に教わったとおりにやってます」って答えたんですね。そのとき、ハッと気がついたんです。当時の私は、一人がデビューできて安心しきってしまい、実質的にその後は丸投げだったんです。その結果、当初考えていたコンセプトから、ジワリジワリとズレが生じてしまった。「これじゃいけない」って反省して、もう一度先輩を含めていろいろ話し合いました。これは教育方法を考えるきっかけにもなりましたね。 きっとだれもが「この難局を乗り切れば……」って奥歯をかみしめて一人を育てようとがんばっていると思いますが、その先も継続的にフォローしていかないと、思いもよらない方向に勝手に進んでしまうことがあります。「安心するのはまだ早い、ヘルスケア型診療が定着するまで気を抜いてはいけない」と、覚えておいてほしいですね。
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