図解 ドラッカーに学ぶ歯科医院経営50のヒント
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289歯科医院も組織を持とう 本書を読まれている方の中にも、すでに研修やセミナーなどに参加して、詳しくドラッカーについて学んだことがある方もいらっしゃるかもしれません。 たとえば、経営に関するものであれば、「ドラッカー5つの質問」などが有名です。 この「ドラッカー5つの質問」は、1990年代にドラッカーによって開発されたもので、組織とその活動全体を自己評価するための手法です。非常にシンプルでありながら、とても奥深く、ドラッカーの全経営思想の真髄と評価されているものです(次ページ参照)。 この5つの問いに答えることで、組織活動を自己評価することができます。また、5つの質問を考えていくことで、自らの組織がなすべきことを明らかにし、それに向かって正しく活動をすすめることもできます。 つまり、この5つの質問は、すでに行っている活動の評価をすることもできれば、事業の方向性や活動を決定していくことにも使える優れものなのです。 しかし、残念ですが、ほとんどの歯科医院にドラッカーの5つの質問は不要でしょう。なぜなら、歯科医院の多くは「組織」というものを持っていないからです。 たとえば、多くの歯科医院では、資格と勤続年数で序列を決めています。どんなに優れていても、歯科助手が歯科衛生士の上のポジショ
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