歯科医院にお金を残す節税の極意
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167第4章 院長が知っておくべき税務調査のポイントあるのですが、それと同時に非常に重要なポイントをチェックします。それは、院長先生の人柄や性格です。 税務調査では、もちろん帳簿書類に間違いがないのかをチェックするのですが、調査の対象となる納税者がどのような性格なのかを理解しておかないと、調査のときにトラブルになったり、あとで揉めたりする可能性が出てきます。そのようにならないためにも、どのような対応をしていけばよいのか、院長の性格を見ながら判断していくのです。 そして、事業概況のヒアリングの後に、ほぼ必ずといってよいほど確認されるポイントがあります。それは「現金の流れ」です。患者さんから一部負担金をもらったら、どの書類にどのように記載するのか、それをどのように管理しているのか、小口の現金はどのようにして管理しているのか、自費の売上はどのようにして管理しているのか、領収書はどのようにして発行しているのかなどです。 とくに、自費の売上については、どのように記載しているのか、カルテはどのように管理しているのか、レセコンにも入力しているのか、領収書の管理はどのようにしているのかなど、非常に詳細にヒアリングされます。 ヒアリングが終わると、帳簿書類のチェックが始まります。調査官は、基本的に申告のときに提出された決算書や申告書しか持っていませんので、どうやってその数字になったのかを、帳簿書類から確認していきます。帳簿については、基本的には「元帳(もとちょう)」と呼ばれるものをチェックします。 この元帳で、まず確認されるポイントは「売上がしっかりと計
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