SAFE Troubleshooting Guide Volume 6 生物学的合併症編
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4-1 チタンブラシによるインプラント周囲炎後期の改善吸収像を認め、骨増生による骨補填材料が遊離している状態も認めた(図1-c)。同CT画像:頬側部の骨吸収が著明であり、再生骨内部にも感染が及んでいるように思われる(図1-d)。問題提起 前歯部におけるインプラント周囲炎の治療では、炎症のコントロール以外にも審美性の確保が重要である。患者の要求により、インプラントを撤去し再埋入を行うことのほうが、結果的には審美性を確保できるもこともある。ただし、感染を内在させる可能性もあり、治療結果に影響を与える可能性もある。トラブル患者:58歳、女性トラブル:当院にてインプラント治療終了後9年のリコール時に₂からの排膿を認めた。審美領域におけるインプラント周囲炎への対応のため、インプラント直上の軟組織のボリュームを増加させるために、補綴装置を一旦除去し、1ヵ月ほどで軟組織の成熟を促した。インプラント埋入9年後口腔内所見:₂のインプラント周囲組織のパラメーターはBOP(+)、PPD7mmであり、排膿を認めた(図1-a、b)。デンタルX線写真所見:インプラント周囲には骨2対処および解決方法(メソッド・シューティング)ab図2-a まずインプラント周囲の肉芽組織を除去した。図2-b チタン性のT-Brushによる汚染サーフェイスのデブライドメントを徹底的に行った。図2-c R-Brushによるインプラントサーフェイスのデブライドメント。cde図2-d インプラント周囲の骨欠損の状態。3壁性で深さ7mmであった。図2-e 骨欠損部はDBBMを充填した。図2-f コラーゲンメンブレンによる骨欠損の被覆。f図2-g テンションフリーの縫合閉鎖。ゴアテックススーチャーにて完全閉鎖した。図2-h 術直後のCT所見。頬側歯冠側部には不透過性の異なる新しく填入した骨補填材料が認められる。gh99SAFE(Sharing All Failed Experiences) Troubleshooting Guide Volume6 生物学的合併症編

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