QDI 2015年5月
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49重度歯周病罹患者にインプラントを用いた全顎修復症例─Vol.22,No.3,2015377図9 GBRでの目標となる骨レベルは、健全な付着を有する6近心と1近心の骨レベルをつなげた赤いラインとなる。図11 3部は骨が垂直的に10mm不足している。図12 唇側に2mm以上の骨幅を確保するため、骨頂の幅が8mm以上になるようにメッシュの形態を調整。その後、クロスリンクされたコラーゲンメンブレンで覆い縫合。図13 GBR後10ヵ月。欠損部顎堤の高さ、幅はともに回復している。5はGBR後7ヵ月で抜歯。図14 チタンメッシュを除去しテンプレートを装着して造成された顎堤の評価を行う。この後、信頼性のない軟組織をすべて除去したところ、骨の高さが不足していた。図15 上顎前歯部の理想的なインプラントプラットフォームは、最終修復物のFree gingival marginの最根尖側およびIHBの約2~3mm根尖側に位置する必要がある2、3)。2~3mmOS 3mmBW 3mm図16-a、b 計画どおり③2①のブリッジとするため、インプラントを埋入。シーティングサーフェイスより歯冠側に約3mmの骨の高さを各インプラント間で獲得するため、31インプラントに2mmのTHAを接続し、2回目のGBRを行う。さらに4ヵ月後、6部の二次外科手術を行った。図17 GBR後8ヵ月経過、二次外科前の状態。2回におよぶ減張切開により、欠損部顎堤のMGJは歯冠側に移動している。図18 二次外科時の状態。目標となる高さまで、垂直的に造成されている。図21‐a、b 3~3部に最終的なプロビジョナルレストレーションを装着し、歯肉縁下の調整を行う。図20 ⑥5④ポンティック底部の顎堤のボリュームを温存するため5)、5を骨縁まで削合してRSTを行う。図19 2回の外科手術の待機期間中、暫間被覆冠を支える5123が唇側・近心へ移動したため再び矯正治療を行う。2. Ishikawa T, Salama M, Funato A, Kitajima H, Moroi H, Salama H, Garber D. Three-dimensional bone and soft tissue requirements for optimizing esthetic results in compromised cases with multiple im-plants. Int J Periodontics Restorative Dent 2010;30(5):503-511.3. 船登彰芳, 石川知弘. 4-Dコンセプトインプラントセラピー. 審美治療のためのティッシュマネジメントのテクニックとタイミング. 東京:クインテッセンス出版,2008.4. Linkevicius T, Apse P, Grybauskas S, Puisys A. The influence of soft tissue thickness on crestal bone changes around implants:a 1-year prospective controlled clinical trial. Int J Oral Maxillofac Implants 2009;24(4):712-719.5. Salama M, Ishikawa T, Salama H, Funato A, Garber D. Advantages of the root submergence technique for pontic site development in es-thetic implant therapy. Int J Periodontics Restorative Dent 2007;27(6):521-527.aabb図10 4を矯正的挺出し、3抜歯後2ヵ月。3-1の顎堤は水平的にも大きく失われている。
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