QDI 2015年11月
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ピエゾ機器を用いた歯槽頂アプローチ 白鳥清人図4 54部のインプラント床を形成。6部はピエゾでアプローチした。図5 5部は垂直的に約2mmのため、最初のアプローチからピエゾを使う。使用チップは、OT5B(半径1.7mm、Diamond grain size 126μm)。図6 埋入部位と大きさがわかりにくい場合はトレフィンバーで形成部位をマークする。図10 ピエゾで上顎洞粘膜まで形成したところで、K2サイナスインスツルメント♯1を使って形成窩の周囲の上顎洞粘膜を1mm程度剥離する。図11 最終的に4mmのK2サイナスリーマーを用いてシャープな半径4mmのインプラント床を形成する。図12 通常のドリルで形成すると骨はすべて削られてドリルが上顎洞粘膜に接触するが、K2サイナスリーマーは先端に切削力がないので1mm程度穿通しても一層の骨組織が残り、上顎洞粘膜には触れない構造になっている。図7 ピエゾを使用して上顎洞粘膜まで穿通した。最終のインプラント床より大きくならないように注意する。ピエゾのキャビテーション効果により出血量は抑えられ、明視野で確実な施術が行える。図8 ピエゾサージェリーは粘膜に触れた程度では損傷が少なく穿孔しにくいが、乱暴な操作は穿孔をまねくので第三指レスト(矢印)を術野の近くの硬組織に置く。図9 ここからK2キットを用いて上顎洞粘膜の挙上を行っていく。また、剥離範囲をさらに拡大するための新しい先端形状を持つ#4と#5を現在開発中で、2016年初めの発売が予定されている。↑K2サイナスインスツルメント#1K2サイナスインスツルメント#2K2サイナスインスツルメント#3K2オーガナイザーK2サイナスドリルφ3K2サイナスドリルφ4図13 傾斜した上顎洞底部では洞底粘膜を傷つけやすいのでピエゾが有効である。ピエゾで穿孔後、#1で粘膜を挙上し最終的にサイナスリーマーで形成する。図14 シャープなインプラント床を形成することによって少ない骨でも初期固定が得られる可能性が高くなる。図15 さらに♯1のインスツルメントで周囲粘膜を慎重に剥離。21─Vol.22,No.6,2015853
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