第2回スクリュー固定式上部構造の基本a図2-a、b インプラント周囲粘膜に合わせて既製アバットメントが選択された結果(本症例では粘膜縁下1mm)、審美性も確保できている。BasicBasicb スクリュー固定式上部構造は、その名のとおりインプラント体あるいはアバットメントに、上部構造がスクリューで固定される様式である。歯根型のインプラント治療が確立された当初から採用されている構造であり、セメント固定式上部構造とともに、現在、利用頻度の高い固定様式の1つである(図1、2)。 2013年に報告された第5回ITIコンセンサス会議の声明では、これら2つの代表的な固定様式の残存率や失敗率について有意差はなかったとされていることから、両固定様式とも図1 他院で製作されたスクリュー固定式上部構造。高径のある既製アバットメントを介して上部構造が固定されている。清掃性が高く、結果として周囲組織も健全に維持されている反面、審美性が高いとはいえない。インプラント補綴製作にはなくてはならない固定様式であり、その特徴を理解しておく必要がある。 本稿では、スクリュー固定式上部構造の利欠点ならびにその適応について解説していく。 スクリュー固定式上部構造の最大の利点は、装着の際にセメント(仮着材あるいは合着材)を使用しないことである。セメントの残留(図3-a)は、インプラント周囲疾患(インプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎)発症のリスクインディケーターとして報告されている1)。一方でWittneben100Quintessence DENTAL Implantology─ 0272スクリュー固定式上部構造とはスクリュー固定式上部構造の利点初学者のためのインプラント補綴設計 スクリュー固定式上部構造の例(図 1、2)和田誠大 Masahiro Wada大阪大学大学院歯学研究科 有床義歯補綴学・高齢者歯科学分野大阪大学歯学部附属病院 口腔インプラントセンター
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