第3回セメント固定式上部構造の基本acbdBasicBasic セメント固定式上部構造は、インプラント体に既製アバットメントやカスタムメイドアバットメントを連結し、セメントを用いて上部構造体をアバットメントに固定する様式である。第2回で解説したスクリュー固定式とともに、インプラント補綴治療においてよく用いられる固定様式の1つである。本稿では、セメント固定式上部構造の利欠点ならびにその適応について解説していく。 セメント固定式上部構造の利点の1つに、アクセスホールが存在しないことが挙げられる。支台歯形状を模した既製アバットメントあるいはカスタムメイドアバットメントをスクリューでインプラント体に締結後、理想的な歯冠形態を付与した上部構造をセメントを用いて固定するからである。そのため、上部構造の形態は、インプラントの埋入角度に影響されにくく、審美的かつ機能的に修復可能である(図1)。アク図1-a〜d インプラントの埋入角度が歯冠方向にないため、プロビジョナルレストレーションのアクセスホールが理想的な位置ではないが(a、c)、セメント固定式上部構造により審美的・機能的に修復されている(b、d)。100Quintessence DENTAL Implantology─ 0440セメント固定式上部構造とはセメント固定式上部構造の利点和田誠大 Masahiro Wada大阪大学大学院歯学研究科 有床義歯補綴学・高齢者歯科学分野大阪大学歯学部附属病院 口腔インプラントセンター初学者のためのインプラント補綴設計 プロビジョナルレストレーションと最終上部構造(図1)
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