Quintessence DENTAL Implantology 2022年No.6
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第6回ラボコミュニケーションとプロビジョナルレストレーションの製作b図1-b、c 印象体は唾液や血液により汚染されているため、技工操作前に除菌処理を行う。86Quintessence DENTAL Implantology─ 0958BasicBasic使用しているインプラントに関する情報 プロビジョナルレストレーションの製作には、後述する専用のコンポーネントを準備する必要があるため(図2)、使用したインプラントメーカー、直径(長径は必ずしも要るものc 第5回では「印象採得」の基本について解説した。今回は、採得された印象体からプロビジョナルレストレーション製作のために必要となるラボコミュニケーションと実際の製作過程について解説する。なお、製作自体は歯科技工士がおもに行う作業であるが、歯科医師も理解しておくべき内容である。 採得された印象体および咬合関係記録(シリコーンバイトなど)は、通法に従って消毒操作を行う(図1)。第5回で解説したように、プロビジョナルレストレーションの印象に図1-a 印象採得後の印象体と咬合関係記録。は、専用の印象コーピングを使用している。印象採得後に消毒操作を行ったのちに、印象コーピングも忘れずに印象体とともに歯科技工士へ引き継ぐ。 歯科技工指示書には、通常、依頼日時、患者氏名、設計、製作方法、使用材料、依頼歯科医師名などを記載するが、設計については詳細に伝える必要がある。それは、印象採得時と同様に、プロビジョナルレストレーションの製作にはさまざまな既製パーツを使用する必要があるためである。具体的な項目を表1に示す。はじめにプロビジョナルレストレーションの製作準備和田誠大 Masahiro Wada大阪大学大学院歯学研究科 有床義歯補綴学・高齢者歯科学分野大阪大学歯学部附属病院 口腔インプラントセンター印象採得後の消毒処理初学者のためのインプラント補綴設計

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