18Quintessence DENTAL Implantology─ 0374 本邦において、主要な歯の喪失原因は歯周病といわれている。それは、インプラント治療を受ける多くの人が歯周病患者であることを意味する。つまり、インプラント治療を手掛ける臨床家は、残存歯の歯周病学的環境整備やインプラント周囲炎の予防および治療法の習得が不可欠となる。 歯周病患者に対するインプラント治療を検討する際、残存歯に対する徹底した歯周治療とプラークコントロールの重要性は広く認識されているが、それ以外にも保存歯と抜歯の診断、また保存する場合の歯周組織再生療法をどのように用いるのか。さらに、どうしても保存できない歯、あるいはすでに欠損している部位にインプラントを埋入する場合、隣在歯の歯周病学的問題に対してどのように立ち向かうかなど、そのアプローチは同じペリオドンティストでも驚くほど異なる。それぞれの治療戦略を比較・検討し、読者のペリオ・インプラント臨床に役立つ情報を提供するのが、本特集のねらいである。 そこで本特集では、まず「歯周病患者に対するインプラント治療」について文献を紐解き、現在このテーマでどこまで明らかにされているのかを概論で示し、その後、複数名の臨大特集臨床論文P.26P.46P.66片山明彦塩見信行溝上宗久P.36P.56P.76斎田寛之平山富興山口文誉Index概 論総 括P.20P.86蓮池 聡歯周病患者に対するインプラント治療
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