Quintessence DENTAL Implantology 2023年No.3
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文ba図1-a、b ₂~₂欠損に対して、₂₁にインプラントを埋入している。aはプロビジョナルレストレーションを製作した模型。bはプロビジョナルレストレーションの調整により、粘膜貫通部の調整が終了した口腔内写真。第9回最終上部構造製作における印象採得とマテリアル選択3演者論202BasicBasic 第7、8回でプロビジョナルレストレーション製作とその調整について解説した。最終上部構造には、これらの情報を正確に反映するとともに、長期に機能させる補綴設計が重要となる。今回は、最終上部構造製作のための印象採得とマテリアル選択について解説する。ずに経過観察を行った場合を除き、粘膜貫通部(エマージェンスプロファイル)や歯冠あるいは咬合面形態は修正しているはずである。そのため、最終上部構造を製作するために、あらためて粘膜貫通部およびプロビジョナルレストレーション自体の形態を記録する必要がある。 基本的な作業は第5回で解説した印象採得と同様であり、専用の印象コーピングとカスタムトレーを使用することになるが、印象採得前にパターンレジンやコンポジットレジンを用いて粘膜貫通部の形態を印象コーピングにトランスファーする必要がある(図1)。108Quintessence DENTAL Implantology─ 0464初学者のためのインプラント補綴設計 粘膜貫通部のトランスファーはじめに最終上部構造の印象採得和田誠大 Masahiro Wada大阪大学大学院歯学研究科 有床義歯補綴学・高齢者歯科学分野大阪大学歯学部附属病院 口腔インプラントセンター粘膜貫通部のトランスファー 装着したプロビジョナルレストレーションの形態を修正せ

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